小説「痺れる」 沼田まほかる

9編からなる短編集でした。
予想以上に、たいへん面白かった。
凄いんだけど、まほかる。

主人公はみんな、孤独な女の人。
ほんの些細な出来事や侵入者から、日常に狂気が混じっていくような。

冒頭の「林檎曼荼羅」が、一番まほかるっぽかった。グロくて。
全編こんな感じか、さすがだなまほかる、とと思っていたらそんなこともなく、
そのあとは、らしさは残したまま、比較的ライトな感じで読みやすい。
それでいて全部傑作。それぞれ「おお・・」と唸らされる芯があった。

「レイピスト」と「沼毛虫」はラブストーリーだと思う。綺麗と言ってもいいくらい。
「テンガロンハット」「普通じゃない」は、怖いんだけど笑える。シュルシュル。
「TAKO」はエロいがオチが良い。「エトワール」はエロくはないがオチが良い。
「ヤモリ」「クモキリソウ」は切ない。

怖いんだけど、ゾッとするんだけど、まほかるには愛があるよな。
きれいな愛じゃなく、女の情念みたいなものだとしても、ひとすじ添えるもの。

お見事でした。ありがとうございました。
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by michiko0604 | 2013-04-07 22:37 | | Trackback | Comments(0)