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散りぬべきとき知りてこそ 世の中の(ちょい違

ウィンブルドンの決勝を、結局最後まで見てしまいました。でも、おもしろかった。
フェデラーにはやっぱり敵わなかったけど、第3セットのタイブレークは見ごたえあった。
走る走る、拾う拾う、前へ前へ。スーパーパス、目にも止まらぬスマッシュ、ガッツポーズ。
ラファエル・ナダルはほんと、見ていて楽しい選手だった。一球ごとの掛け声はうるさいが。
芝は苦手ということだったけど、一戦ごとにぐんぐん進化していくかのようで、
若い人の新陳代謝の勢いは眩しいほどだ。元気いっぱいっていいなぁ。
この次もこの選手を応援しよう、かわいいし(ぇ)。楽しみが増えた☆

しかしそんなわけで、ワールドカップの決勝までに、寝る時間が殆どなくなってしまった。
ダンナは、満を持してリビングのアク○スの前に正座して観戦する所存のようだったが、
私にはもはやそこまでの体力がなく(ヘタレ)、寝室のテレビを3時にセットして寝てしまう。
開始直後のフランスの、いろんな意味で怪しいPKと、
これはまぁ文句のないイタリアの同点ゴールなんかは、途切れ途切れでも記憶があるが、
次にはっと気づいたときにはもうPK戦になっていて、一番の見せ場は見逃していた。
「ジダンのヘディング見たか?」とダンナに聞かれても、
いや見てない。そんな局面あったか?と素の反応しか返せず、
そのうちヤツは出勤して子どもが次々起きてきて、慌しく学校行かせて自分も出勤して、
コトの詳細を知ったのは、帰ってきてネットつけてからだった。仰天いたしました。
何やってんだよジダン・・・(苦笑
普段おとなしい人がキレると怖いですね。てかしょうもないですね。ほんと馬鹿だ。
突如キレることがあるとは聞いていたが、何も今日この時でなくてもいいじゃないか。
もうやり直すチャンスはないというのに。
しかしああいう極限状態で、とっさに出るのが手でも足でもなく頭突きって、
それはサッカー選手だからなのか?痛くないのか頭。人よりクッションも少ないのに。
そして、やたら派手にぶっ飛ぶ相手の人。プロレスみたい(笑
絵的には、スペクタクルでデンジャラスでディープインパクトで、かなり笑えましたけど。

立派な選手が立派な人とは限らない。まぁそりゃマラドーナの例を挙げるまでもなく。
ジーコも、カズのPKにムカついてボールに唾吐いたりしてた。
一生涯紳士で過ごすことは、なかなか難しいんだろう。誰にとっても。
ジダンの、繊細で謙虚でシャイでナーバスなところが好きだった。
キレるっていうのも、ナーバスのひとつのあらわれだろうとはわかるが、
やっぱり暴力はかっこわるい。扉蹴り壊したのはギリギリ笑って許すが(いや物にも当たるな)、
この馬鹿さはちょっとやっぱり、愛も三割減だ。さすがに悲しい。
それでも尚、決勝トーナメントのジダンは素晴らしく、素敵だった。
衰えた彼を見るのはつらい、という危惧を見事吹き飛ばしてくれた。
短い時期にものすごい集中力でピークを持ってきて、
全盛期に近い運動量を見せてくれたのが、ほんとすごいと思った。
大事な場面にどこからともなく現れて、美しいステップで流れを変えていくあの存在感。
魔法の杖とかタクトを振るとか、詩的な言い回しで表現される理由が素人にもわかる。
決勝戦がいただけなかったとしても、やっぱりMVPはジダンだと思う。
完璧にスマートなシナリオどおりの幕引きはできなかったけど、
時期も結果も内容も、時の満ちた綺麗な引退だと思う。
オツカレサマデシタ☆
by michiko0604 | 2006-07-10 22:37 | スポーツ観戦 | Trackback