大麦あたれ

地方によって呼び方は色々らしいけど、
昨日は仲秋の名月、秋の十五夜様で、所謂「大麦あたれ」の日。
何となれば、小中学生が新しい藁で作ったぼうじぼ、別名藁鉄砲を持って
地区の各家を回り、歌いながら地面を叩いて五穀豊穣に感謝を捧げる、農村の歳時記。

秋の十五夜と十三夜、一年に二回。歌も何十年も決まっていて、
十五夜が「大麦 小麦 三角バッタ(畑?) 蕎麦あたれ」
十三夜が「じいさんや ばあさんや お蕎麦ができたら 呼んどくれ」
自分も、ン十年前、1年生にあがると、いつの間にか非公式に話が回ってきて、
藁を棒状にくくったお道具を抱えて、真っ暗な道を上級生に連れられて歩いた。

今の時代に、正直かなりだっさい行動だと思うが、これは唯一、大人に指導されることなく、
子どもたちが自主的に脈々と継承し続けてきた、地域の行事。
何故なら答えは簡単、訪問した家から渡されるご祝儀が馬鹿にならない額になり、
子どもたちにとって、時ならぬまとまった臨時収入になるからです。
相場は今は一軒500円くらい、気前の良い家は札が出てきたりして、
頑張れば頑張るほど取り分も増えて、やっぱりおもしろいのだろう。
そして熱心な子ほど、雨の十五夜を喜ぶ。人数が減って一人頭の取り分が増えるから。
だんだん、情趣溢れるさわやかな話でもなくなってくる(笑)

こういうことは順送りだから仕方ないんだけど、
実際にパフォーマンスをして働くのは小学校低学年の子らだけど、
集まった金を管理し分配するのは、アイテムも持たずに後ろで監督している中学生で、
もちろん中学生の取り分は段違いに多い。ピンはねと言っても過言ではない。
よく働く低学年の取り分が1000円弱として、中学生はその4,5倍でしょう。
特に男子のピンはね率が高い。
理不尽なようだけど、大人が口を出すことじゃぁないやな。
女子はまだ格差が緩いが、数年前の男子チームで、たったひとりだけ参加した中3生が、
あがりの3割近くの、万の額をひとりで取って、さすがにその横暴さは伝説になっている。

うちの姉は良い子だったので、この悪癖を是正しようと声をあげ、
自分が一番年上になって最高権力を握ったときに、明朗会計で
完全均等分配を敢行したのだが、4年後に私の代になったときには元に戻っていた。
だからこれが民意だと見なして良いのではないでしょうか(笑

そんなわけで、今年はお天気にめぐまれ、大人たちはススキを飾り、
けんちん汁や赤飯、芋や栗や果物を供えて美しいお月見を楽しみ、
子どもらはまぁ、参加人数が多くて分け前は少なかったかも知れないが、
それでも良い気候の中で、気持ちよく働けたことと思う。
いろいろ微妙な点はあっても、これは継承されるべき伝統と考えます。
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by michiko0604 | 2007-09-26 23:34 | 雑記 | Trackback | Comments(0)