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DVD「魍魎の匣」

頑張りました(謎)。

えー、第一作の「姑獲鳥の夏」よりはマシでした。個人的に。
私も全部見るのに頑張りましたが、作る人も頑張ったんだろうなぁと思いまして。
大して面白い映画じゃなかったですが、見なきゃ良かったとまでは思わないし。
けっこう良くまとまって、それなりに見所もありました。

途中から一緒に見始めた娘が、
「これって、早送りしてんの?」と素で聞いてきたのがウケた。
いや、してないよ。展開が速いんだよ(笑
返却ボックスにも入らないほど分厚い原作ですから、
エピソードをだいぶ整理しても、伝える情報は膨大でしょうよね。
原作を読んでなかったら、これはさっぱりわからないのでは。

その割には、最後に箱館をひたすら登ってく場面だけがヤケに長い。
「なんかイライラすんだけど!」と、娘の反応を見てるほうが面白かった。
そのへんからはもう自分も、「大体わかったから早く終わって欲しい」
という気持ちになっていて、クライマックスの、
「この建物全体が久保なんだ」のあとは、そうなのか、ということになり、
「あ、久保傾いた」「久保ちぎれた」「久保倒れた」「久保火吹いた(笑)」
みたいに、娘と突っ込みまくったのが一番楽しかったですかね。

原作ファンの端くれとして、キャラのイメージ違いはメモっておこう。

・京極堂の堤真一さんは、まぁあれでいいです。慣れました。
 前作を見たときにはまだ、堤さん自体を見慣れてなかったんで。
 今は堤さんって方をちょっと好きなので、通します。

・関口役が、第一作の永瀬正敏さんから、椎名桔平さんに。
 この映画的には、椎名さんけっこう良かったです。いい感じに変な人で。
 でもあれ関口君じゃないですよね。まるで別人ですね。オリキャラだ。

・榎木津さん。せっかくの阿部寛なのに、なんで普通に作っちゃうのかな。
 
・今回大活躍するはずだった木場刑事の宮迫。
 どうかなーと危惧してましたが、杞憂でした。
 だって扱いがカスだったもん(笑)。あれじゃ誰がやっても大丈夫でしょう。

・柚木陽子さん。原作よりもずっと大きい扱いでした。でもダメダメでした。
 大女優黒木瞳さんだったんだけど・・・違う人のほうが良かったな。
 中学生のお母さんなんだし、30代の人でもいいじゃないですか。
 ていうかなんだか、黒木さん自体がすっごい年取って見えて、
 ある意味年齢相応に見えちゃって、あんまり綺麗じゃなくて、目のやり場に困った。

・中善寺敦子の田中麗奈さん。前回よりも良かったです。
 演技ははっちゃけてましたが、服装が常識的だったので。
 むしろ地味すぎだと思いましたけど、前回のありえなさよりはマシかと。
 原作とは、いずれ劣らぬ別人だとは思いますが。

・久保のクドカン。期待してましたが、いまいちでした。
 何にも言うことないです。箸にも棒にもかからないってヤツですか(酷)。

・頼子の谷村美月ちゃん。この子は良かった、かわいかった。
 彼女の熱演が、一番の見所かも知れないですね。エグイけど。

京極堂と箱神様の対決は、まぁギリギリ合格、くらい。
総じて49点くらいの映画でした。第三弾もあるのだろうか。
あるなら、レンタルが出たら見ようと思います。
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by michiko0604 | 2009-02-16 23:56 | 映画・TV | Trackback | Comments(0)

映画化一報

「魍魎の匣」が、映画になるらしい。世間の情勢に疎いので、今日が初耳。
一応、「姑獲鳥の夏」に続いての第2作という扱いではあるらしいんだけど、
監督も違うし、全く新しい作風になっているとのこと、
前作が自分的にはだるだるでダメダメだったので、今回はちょっと期待したい。

配役も少し変わっていて、関口巽が、永瀬正敏から椎名桔平に。
映画見てみないとわかんないけど、ここは「何故?」と思ったかな。
別に永瀬さん好きじゃないけど、関口役に関しては、特に違和感なかった。
ていうより、彼で関口のイメージ固まっちゃってたくらいなのに。
椎名氏の画像見ても、雰囲気も何も全然違うし、全くの別人。これは戸惑いそう。
どうなんでしょう、永瀬氏は若すぎたのかな?
そうかもしれない、ひとりだけ学生みたいに見えたのも確か。
でも、弱弱しさとか情けなさとがヘタレ加減とか、弄られキャラっぷりは立ってたと思うが。
原作のイメージより若すぎるという点なら、前作よりもかなり重要な役割を振られる、
木場刑事役の宮迫氏の方が、考慮される余地一杯だと思うんですけどねー。
キャラの実年齢的には、宮迫さんたちのほうが近いんだけど。

といっても、それほどまでに映画に愛と期待があるというわけではないので、
配役に文句言うほどのことでもないんですけどもね。
大体が、主役の堤氏自体が、私の個人的な中善寺像からは95度くらい違ってますし。
久保役のクドカンには、割と期待してます。
知的で神経症的で、のっぺりと得体の知れない頭おかしい感じにはまりそう。

公開は12月末のようです。恐らく観には行きませんが(ぉぃ)、
レンタルが出るのは楽しみにできそうです。
それはやっぱり、未来に繋がる希望のひとつ、ですね。
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by michiko0604 | 2007-09-23 23:40 | | Trackback | Comments(0)

なんと今回は探偵のラブストーリー(微嘘
正直、京極夏彦はもういいかなと思ってたんですけど(ぇ)、
せっかくの何年ぶりかのシリーズ新作、ご縁があればと思ううち、
やはり人気で暫く見かけなかった上で、この夏休み前に縁がありました。
ていうか前作も、この前の正月休みに帰省先で読んだような覚えがある。
静岡市の大きなスポーツ用品店の駐車場で、約束の時間より早く戻ってしまって、
車の中で数ページ読んだような、そういう風景って、結構ずっと残ったりする。

それはさておき、まぁ、前作よりはかなりおもしろかったですね。
事件がたくさん起こって、真相がなかなか掴めなかったし。玉突きとはよく言ったもの。
前作が、大体の骨組みが早くから見えてしまって退屈だったから。

本筋とはさほど関係がなくて前座的だったかもしれないが、
書評を気にする関口君の憑き物落としが意外に良かった。
何だ京極堂、相変わらず話長い上に詭弁じゃないか、相手けなしてるだけじゃん、
筋通ってないじゃんとか微妙に引きつつ、最後に、その無駄口も含めて、
関口君がすっきりして元気になっていたので、ああなるほど、これがそうか、
これこそが憑き物落としなんだな、と、今更ながらにちょっと納得できたかも。

「言葉は外界に出れば全部嘘」とか「内面世界では万能」とかの理屈も、
あーそうかも、みたいに、言葉遊びの部分で、少し深いところに届いたものもありました。

大鷹元刑事や、江藤さんにしても西田さんにしても、
ちょっとピントのずれたパラレルワールドな人たちの造詣も興味深かったです。
誇張されてても、人間関係は多かれ少なかれパラレルワールドなんですよね。
それこそが、この話のテーマだったわけですけど。

そしてやっぱり、このシリーズの柱は榎木津探偵なんでしょうなぁ。
これだけ強いキャラクターじゃしょうがないですね、誰も敵わないし。いろんな意味で。
私も彼にはまた会いたいから、たぶん次回作も楽しみに読ませていただくでしょう。
結局術中にはまってるのか(笑
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by michiko0604 | 2007-08-17 00:23 | | Trackback | Comments(4)

ほんと、楽しんで書いてらっしゃいますな、京極先生。というのが最初の感想ですね。
榎木津探偵が主人公の中篇三本。読者の方で期待する通りなんだろうけど、
破天荒で破壊的で、荒唐無稽でもう滅茶苦茶。結局そこが良いのだが。
ずっと読んできたこのシリーズ、扱いは番外編かもしれないけど、
一番おもしろかったかもしれない。明るくて、普通に楽しくて。
京極堂もなんだかんだ本領発揮してるし、登場人物もみんな楽しそうだし、
関口君の苛められっぷりも際立ってるし。

トリックやら仕掛けも、いや、ちょっとこんなにうまくははまらないだろう、
これはちょっと出来すぎなのではないか、いくらなんでもこれじゃ漫画だぞ(苦笑)
・・・みたいなところもあるのだが、まぁ榎さんが主役じゃしょうがないか、
みたいな許容感に着地してしまうのも、結局はファンだからか。
実際、緻密に練られた長い本編でも、榎木津さんが出てくる場面が一番好きだからな。
楽しくて笑えるし、ある意味解りやすくて読みやすいし、話進むし。
しかし、今回の語り手の名前が最後まで明かされないのは、もちろんわざとですよね(笑
小ネタで小技だけど、最後まで気になって引っ張られてしまいましたよ。

榎木津さんの下僕衆も全員集合で楽しかったですねぇ。
探偵一味とか薔薇十字団とか、自分で言ってりゃ世話ないけど、まさにそんな感じだし。
私は実は今川さんが好きなので、第二話の活躍ぶりが嬉しかった。
奇怪な容貌だけど知性がある、っていうキャラには弱いのです。
マスター・ヨーダとかトリトンの巨大亀とか(古)、
エヴァだって、どのキャラよりも初号機が好きだし。そこまで行くとコア過ぎか。
伊佐間さんも良いですね、浮世離れしてるけどユーモアがあって。
彼ら二人が活躍するために、「絡新婦の理」の評価が割り増しになってる部分もある。

これは愛読者と、あるいは京極氏自身のための、サービス作品なのかもしれません。
お腹いっぱいサービスしていただきました☆
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by michiko0604 | 2007-02-06 22:35 | | Trackback | Comments(0)

ついでに(ぇ笑)。

「陰摩羅鬼の瑕」と比較すると、個人的にはこっちの方がおもしろかったかも。
なんといっても仕掛けが多い。どんどんいろんなことが起こる。
登場人物も多く、事件も多く、犠牲者数もべらぼうに多い。とても賑やか。

事件が全部終わった後の、京極堂の憑き物落しが、もう楽しみで楽しみで。
「理(ことわり)」というだけあって女性運動の理論とか、嫌いな人は鼻につくだろうけど
私は結構嫌いじゃないんで興味深く、おもしろかった。ネタでしかないわけだけど。
娘たちの、猟奇殺人犯への恋愛感情とか奴隷への依存とか、
そのへんもすこしずつ共感できて、ちょっとしんみり胸が熱く。
それで最後は全部のピースがすっきりはまって、すっごいカタルシス・・・かというと、
なんか微妙に納得行かないような、座りの悪い部分も微妙にあったかもだけど、
(偶然をどのへんまで許せるかがカギですよな)
それでも「魍魎の匣」以来、まぁまぁおなかいっぱいに満足できた作品でした。
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by michiko0604 | 2007-01-12 23:55 | | Trackback | Comments(0)

陰摩羅鬼の瑕

今年最初の京極作品。「陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)」
結構順調に読み終わりました。

素ですが「おもしろいか?これ」

いや、つまんなかったかっていうと、そうでもない、結構おもしろかった(どっちや)。
おもしろかったけど、人には薦めないかも。

「事件」自体はシンプルだと思うし、途中で大体のからくり(?)もわかったし、
仕掛けらしい仕掛けは、ないような気がする。哲学書みたいな感じでしたかね。
ほそい真相の骨組みに、言葉あそびでたくさんお肉がついてる感じ。
その肉を贅肉と取るか、旨みと肉汁たっぷりの高級霜降り肉と取るか。
常識的な思い込みが盲点になるところ、磐石な地平の揺らぐような感覚は割と好きで
伯爵にも関口さんにも、別の意味でシンクロできる局面があって、
そのへんは結構楽しかった。

しかし探偵は相変わらずジョーカーですね。ほんと変人。
失明っていうのはうまい設定だと思ったけど、なんだかそんなに生きてなかったような。

シリーズの中では、悪くもないけど並だと思いました。
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by michiko0604 | 2007-01-12 23:34 | | Trackback | Comments(0)

近所のビデオ屋が、このところ何週間にも渡って、
旧作100円新作200円という未曾有の大盤振る舞いを続けている。
映画そんなに好きでもない自分も、この機会に話題作くらいは押さえておこうという
前向きかつ微秒に貧乏性な了見でもって、努めてマメに通ったりしているわけですが。

「姑獲鳥の夏」
どうなんだこれ。映画苦手ということを差し引いても、これほど退屈な映画は前代未聞だった。
といっても、私の数少ない映画遍歴(というほどでもない)の中においてと言うことだけど。
本と違い、つまんねー、と一度思い始めれば、もう後は見ないことが多いから、
苦痛を感じながらも努力して最後まで見たという点では、特筆に価する。自分的に。
原作に、かなり忠実につくられている感はあるんだけど、
むしろそのせいで、原作さえも色褪せちゃったように思えた。大した謎もトリックもないのかと。
それらがなくても何となく丸め込まれて行く、独特の雰囲気が再現しきれてないんだ。
だらだらと伏線を広げて謎をばらまいて、引っ張って引っ張って、
最後に、散々もったいぶった京極堂が謎解きをする、そこからが盛り上がるはずなんだろうに、
映画はなんだか、最後までだるだるでブツ切れで全然緊張感が続かないまま、
なんということもなく終わってしまう。すっごい消化不良。
配役も、どうなんだろうか、京極作品で同人やってる人もいるくらいなんだから、
みんな結構、拝み屋さんにはロマンを感じてるんじゃないのかと想像するんだが、
堤真一さんは、なんか普通に健康的で、能書きも薀蓄も一本調子だし、
寝ぐせ立ってるような乱れた髪も、やたらなで肩が目立つ和服姿も、全然美しくなかった。
ただのむさくるしいおじさんだ。
原田知世さんはまぁ可愛かったけど、あれほどのアップの連続に耐えるほど可愛いかは微妙。
阿部寛さんの榎木津探偵だけは、すごく適役というか彼を置いて他にないレベルだったけど。
かなり楽しみにして見始めたので、がっかり感が増幅されてほんっとがっかりでしたわ。
これだったら、伝説の「テニスの王子様・実写版」の方がはるかにおもしろかったよ。
少なくともかなり笑えたし。できれば近いうちこれについても。
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by michiko0604 | 2006-12-15 00:33 | 映画・TV | Trackback | Comments(0)

京極中

最近、今更のように京極夏彦を読んでる。
あれって、好きな人はものすごく好きだけど、駄目な人は全然ダメだと思われ。
私も随分長いことダメだった。話くどくてもったいぶってって回りくどくてイライラ。
京極ワールドには、入場券もしくは会員権が必要なんだと思う。一見さんお断り、みたいな。
友人から大プッシュで、一番面白いからというお薦めの「魍魎の匣」から入ったが、
今思えばそれが落とし穴だった。話が進まん。登場人物に感情移入できん。くどい。長い。
その苛立ちは、榎木津さんの特殊能力のくだりでピークに達する。超能力かよおい!
どこが「世の中に不思議なことなどないのだよ」なんだ。超能力なんかキーに使っておいて。
・・というような偏見(か?)がどんどん堆積し、何度か挑戦しては挫折しまくっていたわけだが、
あきらめてシリーズの第一話「姑獲鳥の夏」から読み始めてみて、結局それが正解だった。
お話自体は、いろいろ納得いかないし、謎とかトリックって言っても大したことないし、
そんなに面白いとは思わなかったけれども、登場人物がちゃんと描写されてるのが良かった。
特殊能力のことも、一応定義づけられていて、こじつけじゃないかと怪しみつつも、
まぁ勘弁してやるか程度には腑に落ちたし(何様)、そうしてみると、榎木津さんは大変魅力的。
影の薄げな関口くんも、なんか情けなさすぎて却っていとおしいし、
話のくどい京極堂のおかげで莫大になる頁数も、読むところがいっぱいあって嬉しく感じる。
こうなるともう、片足突っ込んでますね。でもそれは幸せなことです☆
現在「絡新婦の理」中。一作ずつのレビューができればいいんだけどな。頑張ろう。
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by michiko0604 | 2006-12-07 23:36 | | Trackback | Comments(0)