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DVD 「花のあと」

これは本気でずっと楽しみにしていて、出てすぐに借りました。
でも、一言で言って、いまいちでした(ぇ

北川景子ちゃん、初登場時のブスさ加減に衝撃を受けた(汗
剣をふるってるときには、さすがにキリっとして綺麗でしたが。
相手役のバレエダンサーの方は、立ち居振る舞いが美しいということで、
評判はいいみたいなんだけど、私にはわからなかった。残念。

原作は、一時期たくさん読んだ短編の中でもよく覚えていて、
抑制の効いた中にも、ほんのりとユーモアがあって大好きでした。
大きかったのが、旦那さんになる人の飄々とした優しさと有能さ、懐の深さ。
映画でもそれは同じで、甲本さんはまずまずでしたが、うーん、もう一歩。

悪役の悪行は、原作を読んだ時には全く違和感なかったんだけど、
映画ではちょっと、取ってつけたように感じてしまった。
クライマックスの景子ちゃんの殺陣も、頑張ってたが厳しい。

でも、映像はさすがにきれいでした。古き良き日本の風景ね。
そして「花のあと」は、ああ、そういうことなんだな、
「青春の終わり」なんだな、と、ラストでスッと胸に入って来たので、
ちょっとだけ感じるところもあり、トータルで、悪くはなかったです。
期待したほどではなかったけど(期待しすぎた)、ギリギリ及第。
すいません何様で。
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by michiko0604 | 2010-10-05 21:13 | 映画 | Trackback | Comments(0)

「天地人」は、最終回前の「大坂城炎上」だけ、録画して見てみた。
何故かって、一応、城田優最後のご活躍くらい、見てやろうかと思って。
でもまぁしかし、危惧していた程度に、見るのちょっと苦しかったです・・
城田優のビジュアルは、世間で言われてるほどはヒドくなかったと思うのですよ。
草刈正雄というより、倉石功か谷隼人って感じかなぁ。
正統派の主演は張れなくても、派手で華やかな賑やかし担当の脇役ならイケるのでは。

辛かったのはまず、兼続が家康に、満面の笑みで滔々と嫌味を言うところ・・・
言ってることも内容ないし、偉そうな割には案の定全然効果ないし、
よくわかんない、何様なのか。聞いてて恥ずかしかった。
そして唖然としたのが、千姫を助けたのが、幸村と兼続のチームプレーだったこと。
そ、そうなの?そうだったんだ!?って、そんなわけないじゃん。いいのか、これ!?
結局全部で5回くらいしか見なかったんで、全体像は感想言えないんですけど、
見ていて苦しい気持ちになるドラマは、無理ですね。。縁がありませんでした。

というわけで「密謀」ですが、天地人では変に敷居が高かった上杉家と兼続のお話を、
敬愛する藤沢氏に、わかりやすく教えて頂こうと思いまして。
しかしこれがまた、意外なことに初めは大変に苦戦いたしました。
私が戦国武将の名前を覚えたのは、実はGB版の「信長の野望」ですので、
北が上杉、南が三好までしかわかりません。九州・四国・東北・北関東は壊滅。
佐竹・宇都宮あたりはまだしも地元で土地勘があるから見当がつくけど、
それ以北の豪族の小競り合いがぎっしりと描写された序盤戦は、
内容が全然頭に入ってこなかった。地理も弱いので尚更・・
新潟と福島って、隣り合ってたっけ・・・?という有様。お恥ずかしい。

中盤からは、秀吉、家康、石田三成ら有名どころがメインになるので、
さすがにわかりやすく、読みやすくなって助かりましたが。
兼続と三成の友情に近いシンパシーや、景勝との緊密さ、最後の小さな齟齬の切なさ、
劣勢の中で、何とか手を尽くそうとした彼らの頑張り具合とか、
すんなりと腑に落ちて、納得はしやすかったですね。

しかし申し訳ない、面白かった、人にもお薦め・・ってほどでも、ない。
最後まで、兼続にも三成にも感情移入できず、好きにはなれなかった。
フィクションとして挿入された、地の忍・草の一族の物語と
若い剣豪のエピソードは、藤沢氏らしくて少し面白かったけど、
なんだかメインの史実と、あまり溶けあっていないように思えた。

総じて、勉強をした、頑張ったという満足感が少々残っただけで、
情緒的な感動はなく、上杉に全然親愛の情も湧いてないので、
ごめんなさい、結局、読後感は今いちです。
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by michiko0604 | 2009-11-25 16:56 | | Trackback | Comments(0)

DVD「山桜」

藤沢周平原作の短編の映画化。既読です。
ずっとうっすら楽しみにしていて、準新作7泊8日になった時点で借りました。
日本人の原風景的な自然がきれいな映像でひろがり、北国の山桜は本当に美しかった。
落ち着いた優しい心持ちになれて、藤沢作品を読むときに浸れる雰囲気は、
合格点に再現してくれていたように思います。まずまずの映画でした。
その上で、ざらっと引っかかった部分を。

ヒロインの野江、田中麗奈さんに、残念ながらあまり感情移入できなかった。
この時代の女が甘受せざるを得ない理不尽さが大前提にある中で、
原作の野江の不遇さ、無力さ、まぁ言ってしまえばちょっとお馬鹿さんだったところ、
そのあたりが彼女の魅力であって、読者、てか私が気持ちを寄せる部分だったような。
その庶民性の小粒さ、胸を張れるような正しさでなくても、
小さな日常を生きる時に哀れないとしさが、これらの短編の良いところだと感じていました。
でも田中さんは、若く強く眼光鋭く、あんまり薄倖に見えず可憐でもなかった。

二度目の嫁ぎ先の磯村家は確かにひどかったんだけど、
この結婚は、双方にとって不幸だったんじゃないかと、少々相手も気の毒に。
お姑さんの意地悪さを強調する最初のエピソードでも、確かにヒドイとは思いつつ、
晩ごはんの手配は当たり前ではないのか、やらなくていいことになってたのか?
と、疑問がよぎってしまいましたし。現代の私らだって、晩ごはんの責任は大きい。
夫が心根の卑しい人だというのも良くわかりましたが、
そんなに大悪党の人でなしってほどでもないでしょうに、
この程度の人だったら、価値観の合致したお似合いの女はいなくもないでしょう。
でもどりで値打ちが下がったから、良い家の娘に手が届くと思っちゃったあたりが不幸でしたね。
育ちのよい嫁は明らかに自分を軽蔑して、夜のおつとめも拒否していて、
それであの強烈な目力でにらみつけられたら、
「その目をやめろ!」と言いたくなる気持ちがちょっと理解できてしまいました。

これだけ悪い評判が外にも聞こえている家なのに、なんでここに決めたのでしょうか。
入ってみないとわからない程度のひどさのほうが良かったのでは。
親は調べなかったのでしょうか。とことん甘いあの実家は。
「あなたは遠回りをしているだけ」と、何もかもわかったようなことをおっしゃる実母さん、
この時代の結婚が、そんなに意味の軽いものでしょうか。
結局、良い実家があるからこんなわがままもできたんだろうな、
ぜんぜん寄る辺ない女だったら、何があろうと我慢するしかなかっただろうから。
・・・と、なんだかすいません、心から温かい気持ちで見守れたかは微妙なんですわ。

ヒガシの手塚様は、さすがに姿が美しく、寡黙で清廉で、ポイント高いっちゃ高いです。
でも、もしも野江さんが、磯村さんでなく彼を選んでいたとしたら、
愛する妻子がいる状況でも、やっぱり義のためにタブーを犯しましたか?
そして妻子は、路頭に迷うことになろうと、そんな主人を誇りに思わなければいけませんか?
原作を読んだときには、全然こんなこと考えなかったのに不思議ですが。

まぁ、なんだかんだ文句言ってしまいましたが、
それでも、回り道をした彼らが、あたたかい家族になって再出発するであろうことは、
原作よりも明るい希望のきざしでもって約束されている気配が見えて、
後味よくまとまっていたことは、良かったかと。
全体としちゃ原作の味わいの方がずっと良かったですが、
それでも、映画として個人レベルで67点(微妙)の及第、くらいにしておきます。
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by michiko0604 | 2009-05-15 00:50 | 映画 | Trackback | Comments(2)

NHKの時代劇スペシャル。
藤沢周平原作だったので見過ごせず、録画してあとで観ました。
んー、まずまずっていうか、水準以上の出来なんだろうと思うし、
面白かった・・ということでまとめても良いのですが、なんか、ところどころ微妙だった。

そもそも、誰それと瓜二つっていう話、腐るほどあるけど好きじゃないんです。
だってあまりにも安直じゃないですか。なにかしら必然性をつけてくれないと。
今回で言えば、どっかでちょっと血のつながりがあったとか、
でなければ、わざわざ面差しの似た人を選んで送り込まれたとか、
そんな程度でいいんですけど、そういうのがないと、
そうそう死んだ人と同じ顔の人物が、こんなに関わってくるかよ?と引いちゃう。

隠し剣シリーズの女性剣士のお話は好きなんだけど、今回は必然性も微妙。
瀬戸朝香さんがあんまり好きじゃないのと、殺陣が今ひとつだったのも要因。
女友達との反目も、ソフトレズ(ぇ)のさじ加減が、ギリギリ気持ち悪かった・・。
理解できる感覚ではあるんですけどね、万能の同性への憧れ。
もっとずっと薄い感じで、向けたことも向けられたこともあるような。
それってやっぱり、健全な友情としてはちょっとキモイような気がしてしまう。

ラスト、政変の後に和解するのも、すっきりしない感じ。
相手が失脚して自分のダンナが出世したから気が済んだ、みたいな。
いや、そうじゃないことは、好意的に解釈すればよくわかるんですけど。
原作を読みませんとね。藤沢氏の言葉ならば、素直に沁みるかもしれない。

キャスト、瀬戸朝香さんはやっぱり今ひとつ。殺陣だけじゃなく演技も硬い。
私にとっては、田鶴は全然魅力的じゃない。
ライバル役の酒井美紀さん?名前はよく聞くけど、すいません全然知らない。
ちょっと浅田真央ちゃんに似てました。

夫役の田辺誠一さんは、大昔初めて見たときは大根だと思いましたが(ごめん)、
普通に上手になられましたよな。今回、時々佐藤浩市さんに見えて、不思議。
葛山信吾さん、時代劇お似合いですねぇ。ぴったり。
時々ぽっちゃり肥られてしまうけど、今回はすっきりと若々しく、良い役でした。

山口馬木也さんも、今回初めてお顔を見たような気がします。
若い松平健さんのようで、強そうでゴツそうなので、なんか役と合ってないような。
でも、かっこいいですね。だから許します(何様

遠藤憲一さんて何者なんだろう(笑 いつも怖いんですが。
今回はジョーカーのような役どころ。
あと、家士の若者。見たことないけど無駄にかっこいい、と思っていたら、
テニミュの人だったよ。戦隊と同じくらい、若手の登竜門なのか。

とまぁ、いろいろ突っ込んでしまいましたけど、全体としては割と良かった。
ちょっと涙腺にグッと来るところも幾つかありましたし、
やはりなんだかんだ言って、ハッピーエンドは後味が良いですね。
原作を読んでみよう。これに尽きます。
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by michiko0604 | 2008-12-24 00:26 | TVドラマ | Trackback | Comments(0)

映画「武士の一分」

明日出かける支度をまとめないといけないのに、現実逃避。

レンタルの新作が取れて7泊8日になったあとも、ぜんぜん借りられずにいるうちに、
早くも地上波初登場。これは得したということなのか、微妙なところだ。
ビデオには録ったけど、まだ全部まとめて観てはいないので、書くのは早いのだが、
とりあえず第一印象を書いておこうかと。

ご新造様、アゴ割れてますが・・・ってのと、
世間の皆様は、ほんと、キムタクがお好きなんですね・・・ってことか。

そんなに悪かったわけじゃないんですけど、活字で読んだときとはなんだか全然違う。
筋立ての、なんと陳腐で平板なことか。いや、確かにこういう話でしたけど。
メロドラマとヒーロー物と時代劇を、エッセンス掬い取って撹拌してみたような。
いや・・・確かに隠し剣シリーズは、全般そういうコンセプトとも言えるんですけど。

「盲目剣谺返し」は、シリーズの中でもドラマチックでロマンチックで、
つくりやすい素材かなと思ったんですけど、それだけに却って難しかったのかな。
原作はとても短くて、あの藤沢氏独特の、なめらかでやさしい美しい日本語が、
過剰に情感を煽ることもなく淡々とすいすいと、筋を運んでいくだけ。
でも、それが良かった。このシリーズではめずらしいハッピーエンドも、
贅肉がついていないからこそ、じわじわと染みとおるように伝わってきたのだけど。
ある意味超常現象にも近いような奇跡が起きるはずの決闘部分、
わりと楽しみにしてたんですけど、あっさり・・・
「あの・・それだけですか・・・?何故、なんで勝てたんですか?何が起こったんですか?」
突っ込んではいけないのか。まぁ確かに・・・「盲目剣谺返し」ってタイトルじゃないですから、
そういうことを期待してはいけないのかもしれないが。
坂東三津五郎さんは、大河の明智光秀が大変素晴らしかったので、
悪役とは言え期待してたんですけど、坂東さんである必要性はゼロじゃないっすか。
立ち居振る舞いの美しさも、ぜんぜん関係ないし・・・
でも、殺陣がぎこちないとかヒドイとか、そういう風には感じなかったから、
いちおうそこは水準は超えてたってことですかね。悪く目立たなかったってことは。
そういうところを誉めないといけないのだろうか。

この映画は、よくも悪くもキムタク。それ以上でもそれ以下でもない。
個人的には「たそがれ清兵衛」のほうが3倍くらい素晴らしかったと思うが、
それでも、観られて良かったです。まずまずでした。
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by michiko0604 | 2007-12-31 00:31 | 映画 | Trackback | Comments(0)

借りたの三回目くらいだったんだけど、やっと見られた。
といっても、つまんなくて挫折したわけではなく、見始めることもできずにいただけ。
だって、今回はちゃんと、一気に最後まで見られましたからね。
とてもよかった。格調高い名作だと思います。

地方の農村部の風景がとても美しく、下級武士の暮らしがとてもリアルで、
原作ファンから見ても、ほぼ違和感がなかった。見事でした。
真田広之は、昔は肉体派アイドルだったころのことを覚えてるんだけど、
かっこいいおじさんになりましたねえ。姿はそんなに美しくないんだけどね、
あまり背が高くなくて、寸詰まった感じがして惜しいのだけど。それでもかっこいい。
宮沢りえちゃんも、いろいろあったし歳も取ったけど、今でもすごくかわいい。

ただ内容としては、これは藤沢作品じゃなく山田洋次作品なんだなぁ、とは感じた。
これは文句言ってるわけじゃなくて、映画は映画で、非常に素晴らしかった。
でも、清兵衛も助八も、原作では、剣豪である以外は普通の人で、
主張もしないし逆らわないし、いろんなことを大して深く考えてない。
身分制度や封権社会の理不尽さに対する疑問なんかはどこにもなさげ。
不満くらいはあるだろうけど。そのへんに力は入ってない。
映画の清兵衛の奥行きの深さ、人間存在の哲学的な雰囲気とか、
そこらへんの格調の高さが、映画の値打ちを押し上げてもいると思うが、
それは藤沢作品の魅力から、かけ離れてはいないけどイコールじゃないな、と個人的に。

個人的ついでに、細かいところで一個ショックをうけたのを書いておこう。
清兵衛が朋江にプロポーズする場面。
「自分が嫁もらっても、朋江さんが嫁に行っちゃっても、朋江さんと結婚したい気持ちは」
みたいな流れになって、私はその後、「ひとすじ残ってた」とか「途切れず続いてた」とか
そういうニュアンスの言葉が続くのかと、勝手に予想していたんだけど。
でももっとはっきりした、濃くて強いセリフだった。
「色褪せることはありませんでした」・・・だった。ような気がする。
え!(汗)というような、軽い衝撃を受けた。
それは、前の奥さんと暮らしてるときも、朋江さんが一番好きだったってことか?

まぁ確かに、奥さんとは申し分なくうまくいってたわけではなく、
裕福な家から来た奥さんは、結局貧乏暮らしに馴染めなくて、
出世しろとか人に合わせろとか、プレッシャーを与え続けて、
あげくに病気で長患いして死んじゃったのだから、そんなに有難くもなかったかもしれない。
それでもちゃんと親身に面倒を見て、葬式出すお金を工面するのに武士の命の刀を売り、
それなりに大切にしたことは、確かなのでしょうけど。
ここいらへんは「祝い人助八」の内容で、原作でははっきり「悪妻」だった、とされてる。
だから周囲が思うほどは奥さんを亡くしたことを嘆いてはおらず、
正直せいせいしてる部分もある、と身もふたもない描写もあったけど、
そういうこともあるかもなぁ、と苦笑してしまえた。だって彼らには子どもいなかったから。

でも、映画ではかわいい娘がふたりもいて、大変でも清兵衛の宝物になってるのに、
それをもたらしてくれた人と一緒にいる時から他にずっと一番好きな人がいて、
いや、心に思っている分には仕方ないし、ずっと残ってることも、あるだろうけど。
その人を口説くのに「ずっとあなたが(一番)好きでした」とはっきり言ってしまうのは、
奥さんと娘たちが、幾らなんでもかわいそうなような気がした。それがショックという話。

関連して、もう一個文句言っておこうかしら。
そんなわけで「祝い人助八」は、うるさくて優しくないけど家事だけは完璧、
という奥さんから解放されて、その反動でだらしなくしている部分があって、
それがすっごい説得力あったんですが、その心理がない清兵衛の、
あのむさくるしさはどうかと思うんですよね。ちょっと許せない。
着物が破れてるとか髪が乱れてるとかヒゲ伸びてるとか、
そこまではギリギリ許せるんですよ、本人がみっともないだけだから。
でも、風呂に入らなくて臭い、というのはありえません。
だってそれはそれだけで、人に迷惑がかかることですもの。臭いは避けようがない。
彼はよく働くしマメだし、人格も高潔で穏やかで優しくて、素晴らしい父親なのに、
「人に迷惑をかけてはいけない」の第一歩を、実践しないのはおかしいです!

と、最後に相変わらず重箱の隅をつつきましたが、
映画は予想以上に内容が深く、映像も美しくて素晴らしい文芸作品でした。よかったです。
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by michiko0604 | 2007-07-11 01:20 | 映画 | Trackback | Comments(0)

DVD「隠し剣 鬼の爪」

いきなり申し訳ないんだけど、実は私は永瀬正敏さんという俳優さんが、よくわからない。
「どこがいいのかよくわからない」に近いのだが、ニュアンスはもっと身もふたもなくて、
何がどうなのかよくわからない、何でよく映画やTVに出てるのか、しかも主役級なのか、
どこがどう認められて俳優をしてらっしゃるのか。
つまりは、プラスにもマイナスにも、毒にも薬にも、感じるものが何もない。すいません。

そのデンで行くと、正直言って渡辺篤郎さんとか堤真一さんもよくわからないのだが、
まぁそれは今はいいや。
恐らく、何がしかの出世作、当たり役があったんだろう。
自分は芸能音痴なので、それを知らないだけなのだ。たぶん。

そんなわけで、そんなに期待はしてなかったのだが、それが功を奏したのかどうか、
映画はまずまず良かった。久しぶりに飽きずに最後まで見られた。

大体のストーリーは「鬼の爪」の通りだったので、未読の「雪明かり」はどこらへんなのか、
後でちょっと調べてみたら、ヒロインのきえちゃんの設定と人物像なんですね。
松たか子さんは、個人的には好きではないけど、女優さんだなぁとは思ってたし
きえちゃん、かわいくて健気で、家庭の運営が上手で、素敵な女性に仕上がってました。
ちょっと身体がでかすぎて、可憐とは言いがたかったのが少し惜しい。

最初からボロクソに言っちゃった永瀬さんも、特にかっこよくはなかったが、
不器用ながら誠実で健全な、古きよき日本人、みたいな朴訥な下級武士を、
不思議にきれいな東北弁を上手にあやつって演じてらっしゃいました。
別にこの人じゃなくても良かったとも思うが、この人でも良かった、ってくらいには、
見直させていただきました。ファンには、まだならないですけど。

剣豪物としては、原作どおりなんだけど、仕掛けが二段階に分かれてるのが
ちょっと豪華で好きでした。クライマックスの昔の仲間との決闘にではなく、
巨悪(ってほどでもないけど)退治に鮮やかに放たれた暗殺剣、鬼の爪。
必殺仕事人みたいで、スカッとさせられますし。監督の意図は別なんでしょうけど。

全体としては、落ち着いて安定した、感じの良い映画で、
特に感動したり鳥肌立ったりするようなことはありませんでしたが、
時間が無駄になったとも思わない、割と好感の持てる結果でございました。
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by michiko0604 | 2007-07-04 01:17 | 映画 | Trackback | Comments(2)

ビデオに録っておいたのを、やっと今日見た。

まぁ、最後まで安定したつくりで、中身も濃くて良かったんじゃないですかね。
中村俊介氏の殺陣も、危惧したよりは華麗で、まずまずだったし。
しかし、この俳優さん、意外に歳食っていてびっくりしました。
もう30過ぎてたとは、25くらいかと思ってた。細いから若く見えるのね。
そして相手役の女優さんは、結局最後まで、全然かわいくもきれいにも見えなかった・・
どういう人だったんだろうか。最初は辛い境遇だから無表情でも仕方ないと思ってたが、
幸せになって笑顔になっても、なんか不細工なまんまだったような・・・
でもまぁ、それほど重要な役でもなかったから、誰でも良かったのか(酷)。

ここは原作でも思ったけど、彼女を自分のものにする手段は、相当強引ですよね。
ダンナは違法な悪徳高利貸で、状況は充分同情できるのも確かなんだけど、
金で買われたんであろうと、500両の借金を棒引きにしてもらったのも確かでしょ?
500両、元はいくらだったかしらないけど、納得して借りて、返せなかったんでしょ?
そしてどういう理由であろうと、正式に夫婦になってるんだよね?
ていうか原作では、何十両くらいだったような・・・うろ覚えだから危ないけど。
でも500両ではなかったような気がする。あとで確認しておきますが。
何十両、今だと数百万円くらい?武士が娘を売るには安すぎると思ったのかね。
でも、金額を大きくすればしたで、それだけ、人のお金を使っておいて
全くの被害者なのか?と思うのは、私の借金アレルギーのせいだろうけど。
それがあるから、人の奥さんを横取りするのに随分平四郎ったら威張りすぎじゃない?
みたいな、苦笑する気持ちが残ってしまった。素直に痛快に感じればいいんだけどね。

菱沼さんが刺客を送るのは、TVでは「ほらこんなに悪いヤツ」くらいな
シンプルなニュアンスだったし、それはそっちでも良いのだけど、
私は、いわば弱みに付け込まれる形で奥さんを奪い取られていく武士の、
最後に残ったプライドのように感じて、結構悪くなかった。
そのへんは、平四郎もさすがにわかってたみたいで、だからこそ、オトシマエとして、
ちゃんとお金は払ってやるんだよね。それで、小うるさい私も納得したところが。
このあたり、藤沢マジック。バランス感覚がさすがだなぁ、と。

貧乏な刺客にお金をあげる場面は、原作にはなかったように思うが、
ベタですけど、割と良かった。いくらなんでも甘いかもだけど、意外に世界観にあってた。

結局のところ、幕末で武士の規範も相当緩んだ時代だったから、
こういう強引さも通用しちゃったんだろうなとも思います。
用心棒日月抄なんかに比べて、縦糸的な政争がちょっと弱くて、
手伝わされていたお兄さんの仕事が、結局何がどうなればよかったのかよく解らず、
水野忠邦の失脚とか後釜の誰がどう悪いやつだったのか、
そのせいで、最後の宿敵との一騎打ちが取ってつけたようで、誰ですか!?みたいに
なんだかよくわからんまま終わってしまったのは少々残念だったかも。
このへんは、先にドラマ化されたNHKの方は、ライバル対決を前面に打ち出して
そもそも早苗さんはその人の奥さんになってるし、
大胆な設定変更でわかりやすいつくりになっていたらしいのだけど、
どちらが良いかは人それぞれでしょうが、私は、原作に忠実だった今回の方が、
個人的には好感が持てます。

いずれにせよ、最後は明るいハッピーエンドだし、常に前向きで気持ちよい話だったし、
短い間でしたが、期待以上に楽しませていただきましたので、○ということで。
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by michiko0604 | 2007-06-19 01:31 | TVドラマ | Trackback | Comments(0)

市井の人たちの、日々のくらしの物語。
といってもいろんな小さな事件は起こり、そして小さいといっても、
それは、それぞれの生活を根本からくつがえす、個人的な大事件でもある。
「人間交差点」みたいな感じです。

味わい深く、滋味にあふれ、根底に健全な品位が流れる。
バッドエンドもあるし、不幸な女の話も多いのだけど、全体的にはあたたかく、
浸っていると落ち着くし、穏やかな心持ちになれます。

特に難しく考えず、じわじわと寄せてくる悲しさや滑稽さを味わうだけで充分と思いますが、
ちょっと余分にあれこれ考えさせられた「人殺し」について、少し。

格安の裏店に越してきた、とんでもないトラブルメーカー伊太蔵は、
無駄に人に喧嘩売って普通にみんなを殴り、人の女房を勝手に使い女の子を手篭めにし、
やりたい放題の暴虐を尽くす。
近所のみんなは、こいついっそ死ねと心から願ってるが、
十八歳(だっけかな)の繁太が、実際に行動を起こして伊太蔵を刺すと、
誰一人彼を支持せず、忌避し、または糾弾する。
「伊太蔵だって、人殺しまではしなかった」ということで。

「人殺し」と「それ以外」の間には、決して越えられない深く険しい隔たりがある。
人として第一歩のタブーとして、忘れずに刻み込まれるべきものなのかもしれない。
あたりまえのようでいて、ちょっとあらたまった再認識だった。

私は、ほかのことはともかく、若い女の子をレイプするようなヤツは
殺されても文句は言えない、と、特に主張はしないですが無意識下に考えている。
自分がその裏店の住人だったら、表立って言えなくても繁太よくやったと思っただろう。
そう思うと文中の彼らは、私よりも健全なモラリストなのかな、とも思う。
もしも自分の娘の身にそのようなことが起こったら、刺し違えても犯人殺す、と
盛り上がってしまうかもしれないが、そんなことをしても事態が好転するわけでもないし。
「人殺し」は別なのだと、やっぱりもう一回よくよく肝に銘じなおすべきなのかなぁ、と、
結構ぐるぐる考え込みつつ、いまだ確定でもない、というあたり、
とくべつ印象深い作品ではありました。
どの方向に向かえば、もっと立派な、品格ある日本人になれますかね、藤沢先生。

・・・みたいな感じでしょうか。

それ以外では「朝焼け」「捨てた女」なんかが好きですね。みんなそれぞれ良いのだけど。
一途に願う女の人の気持ちが、不実な男にもいつか通じて、
彼らの道が再びまじわる未来がありますように。
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by michiko0604 | 2007-06-14 00:21 | | Trackback | Comments(0)

週末そこそこ忙しかったので、二番組ビデオに録って、今日見ました。
(そして2週間後、タイトル間違えてたことに気づいて直しました・・・)

金曜8時の、「よろずや平四郎」
今回は、北見の過去話とその顛末がメイン。平四郎の仕事もあるが、
そっちは、升六との再戦のほうが主で、ぜんぜん人情話ではない。
「500両じゃ儲けが出ない」と最後に粘る升六に、「じゃあ5両上乗せしてやる」に笑った。
5両かよ、大物交渉人。まぁ平四郎の手間が10両なんだもんね。
ほっそくてなよいあんちゃんだけど、調子の良さで勝っていく様子が板についてきた。

北見の話は、結構終盤になってからだったように思うので、
「もうやっちゃうのか?もう平四郎終わりか?」みたいにちょっとびっくりだったが、
これも好きな話だったので、楽しく見た。
奥さん、高橋かおりって、かわいすぎ(笑)。でも子どもはお父さん似ですね(違)。
山田純大は、もともと芸能に弱い自分の記憶では、関口知宏と同時くらいに出てきて、
二世タレントでひとくくりにされてたような印象だったし、
その割にどっちも大していい男じゃねぇなあ(すいません)、と
顔も覚える前に興味をなくしていたような気がする。
そもそも父ちゃん誰だっけ、あっちは名前が激似だからわかりやすいが、
こっちは誰だ、加山雄三だっけか(全然違うけど本気でそう思ってた)、とか。
今回調べて思い出した、杉様でした。てか杉様いまどうなさってるんですか?
「男たちの大和」でも出てて、かなり重要な役なのになんだこの不細工(すいません)、
みたいに、全然好意は持っていなかったのだが。
変な色眼鏡なしで普通に見てると、主役にはどうかと思うが、
重厚で上手いし、殺陣も上手だったし誠実そうで素敵ですよな。
あばた気味のごつい顔も、父ちゃんみたいな謎の色気はないかもだが、
だんだんに大変好もしく見えてくるから不思議だ。
これでファンになるってほどのことはないと思うが、顔は覚えたし好感も持ちました。

内容のことで、ちょっと細かいですけど、あれって原作にあったっけかしら?
「藩とは縁を切りましたが、妻子とは心で繋がっております」とか。
そんなクサイせりふ聞いた覚えないんですけど。北見、もすこしストイックだったよ(笑
事実はその通りでしょうけど。活字じゃないから、言わないとわかんないとこもあるか。
それと、里尾さんが、北見の奥さんを諭す場面なんですけど。
「50石はいかにも少ないかもしれませんが」って・・・
本人が自分で言う分にはいいですけど、人の給料に対して、ずいぶんじゃないですか。
里尾さんは、1千石取りの旗本の上に、大目付の役もついてる奥様なだけに、
まぁわかりやすくていいですけど、ちょっと失礼なような。
「その50石でも、なければ本当の武士ではなくなるのですよ」とか。
その通りでしょうけど、これもずいぶんだと思うんだよね(苦笑)。浪人差別ですよー。

と、重箱の隅(か?)をつついてみたものの、すっかり馴染んで楽しみに見てるので、
打ち切りになったりしないで、ちゃんと続いてくださいねぇ。
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by michiko0604 | 2007-06-04 01:15 | TVドラマ | Trackback | Comments(0)