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TVアニメ「おおきく振りかぶって」 第23話

万が一にも録画失敗したくなかったので、居間と寝室の二箇所で予約して寝ました。
こんなことするのは、仮面ライダークウガ以来です(微妙)。
しかし、画面全部おお振りっていうのは、しみじみとありがたいですねえ。
普段は重要な台風情報が、あんなにも集中をそぐお邪魔アイテムだったとは。
前回の記事にいまひとつ情熱がこもらなかったのはそれもありそうだ。
今回は長いし熱いです(笑)。でも前後編はもう避けようと思いまして一本で。

9回の攻防を残すのみということで、得点シーンを振り返る「今までのお話」から。
これが意外にわかりやすくて、最初から盛り上がって、いい感じです。
そうそう、この先取点、三橋くんは思いっきり島崎君につぶされるんだけど、
ちょっとこのシーンお気に入りなんですよね。なんだか謎に仲良しみたいに見えて。

9回表。クールな阿部くんも気合入ってます。まぁ当然だ。根は熱いしな。
今更ですけど、西浦の応援団って、鳴り物はラッパと大太鼓の二つだけなのね。
太鼓の女の子も体力あるけど、トランペットの松田くんの肺活量+持久力は並じゃないな。
今までずっと、主旋律とベース一本で支えてくれたとは、今頃気づいてごめんね(笑
桐青のブラスバンドと大応援団、あの目を見張る間抜けな踊りがインパクト強すぎたわ。
姪っこ来たときも、「ほらほらあの踊り!」っつって盛り上がって、一緒に踊っちゃったし。
あれ、段差のある狭い場所でやると、危ないんじゃないのかねぇ。

阿部くん、二回の三橋くんのスーパーダッシュ&ローリングには文句言ってましたが、
最終回ともあっちゃそんなことも言ってられず、自分も一塁に決死のダイビングで
出塁を勝ち取りました。三橋くんと違って直線的に滑るだけで、見た目に地味で残念(嘘)。
泉くんも、田島くんとの盗塁勝負に気を取られた(?)桐青バッテリーの隙をついて、
プッシュバントで内野安打が成功。ここは西浦に流れが来ている。

そして、ノーアウト1,2塁の大チャンスに、折りよくバント職人栄口くんの打順ですが。
ここはね、実はすっごい楽しみにしてました。
バントなんか打つより簡単じゃねーか、と、思う人が多いのかどうかはわからないが、
ここで例え失敗しても、まだ致命的とまでは言えないものの、責任重大には違いない。
ここへ来てますます伸びる相手投手の速球にビビる栄口くんはリアルだ。
「フォークはない。ストレート」と読むベンチは、まぁ正解ではあるけど危ないですね。
嫌がっていても、投げられないわけじゃなかったフォークを、
ここで勝負に出て使ってくるという選択もあったと思うんだけど。まぁそりゃ結果論。

いや、そんなことより何より、手袋を外して、巣山くんの手をぎゅっと握る栄口くん、
ここ、原作で読んでシビれましたん。おお振りのひとつのテーマの集大成だと思って。
シガポの瞑想理論を、一番身体で理解してんのは栄口くんだなぁ。
そして、モモカンの必殺技のスキンシップも、同じ種類だ。
「隣のヤツの手の温度」、「体温を分けてあげるつもりで」、仲間から力を分けてもらう。
「できっぞ!」「おお!」彼らが独自の方法で築いてきた、強い絆の確認なんですし!
できましたら、このシーンひとつ取ってスヤサカ系のBLに走るのは勘弁して欲しい(笑

状況は違うけど、私にとって史上最高の名作「スラムダンク」の終盤で、
「吸いつけ吸いつけボール~」の念と共に、控え選手たちが桜木くんの手を握りしめる、
あの名場面で涙が出たのをしみじみ思い出してしまいました。

仲間にパワーをもらって落ち着いた栄口くん、腰の入ったナイスバントが成功。
原作じゃあ、ほんとにしっかり腰を落としたお手本のようなバント姿勢なんだけど、
アニメでは普通に絵的に綺麗なアングルでしたね。でもこれはこれでも良いです。

巣山くんは、まぁ、頑張るんですけど、やっぱり普通の人なんだよね。これが普通なんだ。
田島くんが打てない本気のシンカーを、普通の人が打てないのは当然なんですわ。
高瀬くんの順当な実力勝ち。他のヤツにも投げれば良かったのにな(ぇ

そして、仲間が約束したとおり、再び田島くんまで回って、二死二・三塁。
「ゲンミツに」彼の公約もまた、果たされるときが来た。
ここは触れとかないとね、花井くんと水谷くんに押しつぶされる三橋くん、
この緊迫の場面で脱力のサービスありがとう。可愛いから許すぞ、何でも。
それに応える田島くんの、余裕のウィンクとサムズアップかよ!
それでこそ田島くんだ。惚れるしかねえな、こりゃ(嘘だって)。

初球はファール。二球目は見逃しでストライク。追い込まれてしまった。
9回2アウトで2ストライク、あと一球で終わっちゃう、最も緊迫した場面、
ハマちゃんが「田島、打ってくれーーー」で、
掴んだネットを引きちぎりそうに身を乗り出してるのが、切羽詰った感じMAXで大好き。

勝負の三球目、勝負球はもちろんストライクの入魂シンカー。
当然,田島くんの狙い通りでもあった。
今まで、リアリズムを追及してるためか、球場での目視視点を大事にしていた演出も、
ここだけはスローモーションを入れて欲しいと熱望してたので、すごく良かった。
原作でもわかりづらかった、バットがいかにして如意棒(謎)と化したかを、
遠心力で指からずれるバットをちゃんと描いて主張していた。動画万歳(笑)。
前回の三振、空振りだったけどチップしてるから、
あとボール一個分のリーチがあればとらえられることを、田島くんは身体で覚えた筈。
ストライクから逃げていくシンカー、バットがギリギリのスイートスポットに届く距離を、
きっちりイメージしてそこまで伸ばしてとらえている、天才打者の面目躍如。

打球はレフトの頭を越し、ハマちゃんの「落ちたああ!!!」で泣きました。
ここに一番シンクロしてたんだね。
そして一塁塁上で、もう小さな身体一杯に弾けるガッツポーズの田島くんにも感涙。
よかったなぁ!一試合通して打てなかった球はない、というのも立証された。
一塁までしかいけなかったのは、打って体勢崩して転んじゃったからなんだな。
このへんもリアルです。やっぱ田島はすげえよ!

そしてモモカンはまたシビれている(笑)。よかったね、このためにやってるんだもんな。
千代ちゃん、一番仲良しなのはシガポなんですか(笑

で、ここも絶対書きたかったことのひとつなんですが、桐青監督の、
「バッテリーのせいじゃねぇ。あのバッターを敬遠させなかった俺の責任だ」ってヤツ。
これ言われるまでは気づかなかったけど、ほんとそうなんですよね。
2,3塁で1塁があいていたんだから、ここは敬遠でもおかしくなかった。
そしたら、すんなり桐青の勝利だったでしょうね。でも真っ向勝負。
三番を簡単に取って、もううちに帰る気になっちゃった準太の油断もあったでしょう。
でもやっぱり大きかったのは、前打席で、渾身の勝負の果てに勝っているという自信、
シンカーで確実に討ち取れるという驕りだったんじゃないのかな。
前打席のあの三振の衝撃には、大きな布石が二つもおかれてたんだな、と
逆転タイムリーと同じくらいに、これにも感動しましたし。

茫然自失の準太を励ましに走る、大人でいい人な和さん。「頼むぞ」「はい!」
「まだまだ、やることあんなぁ」まだまだ続いていく筈の、彼らの共に歩む道。

立て直した桐青バッテリーの組み立てに、花井くんは全く歯が立たない。
巣山くんのときと同じ、準太のシンカーの切れ味の鋭さが強調されるし、
それを攻略した田島くんの非凡さも際立つけど、落ち込むなよ、花井くん。
君にはまだ、最大の見せ場が残ってるぞ!

さあ来週はいよいよ決着です。ガス欠寸前で、いつも以上にヘロヘロの三橋くんは、
果たして桐青の最後の猛攻を防ぎきれるのか!
・・て、予告で登場してきた4番の青木君なんですが、今まで扱いが粗末だったせいか、
影が薄くて、バット持って歩いて来てても全然威圧感ないんですけど。
来週の大ピンチを表現するなら、アレとかアレとかアレの場面を使ってくれたらいいのに!
最終回が近いので、ちょっと自分まで暴走気味になってしまいました。
気を鎮めて、おとなしく次週を待つことにいたしましょう。
by michiko0604 | 2007-09-17 14:52 | アニメ | Trackback