人気ブログランキング | 話題のタグを見る

小説「ラスト・イニング」 あさのあつこ

うーん、2巻のあとに7巻に飛ぶような愚挙よりはマシかと思ったが、
やっぱり無謀だったかもしれない(苦笑)。

「バッテリー」の1巻を返してみると、児童文学コーナーに2巻以降は一冊もなく、
唯一、一般図書扱いで陳列場所が違っていたこの外伝だけが借りられた。
主役二人のライバル、強豪校の二人の物語。

映画を見ていたので、話が通じない、とか人物がわからない、とか、
そこいらへんの心配はなかったんだけど、
やはり本編を読破してからにするべきだったな、と思うのは。
このシリーズが、映画よりはるかに、濃密な情念に満ちた特別な空気をまとっているから。
本編を読み込み、どっぷりとこの世界観に浸かってからのほうが、
この外伝も、ねぶるように味わって楽しめるんじゃないかな。
映画と一巻だけでは、まだ完全には入り込めていなかったかなー。。
主役の二人、巧と豪にきちんと感情移入してからじゃないと、
ちょっと、特に前半、キツイ感じがした。
方々にベクトルは向いていても、中心には彼らがいる、
濃厚な片想いと、コンプレックスの負のオーラに酔いそうだった。

なんというか、とても、BL色の濃い作品でした。今更かもしんないけど。
ファンになったあとだったら、こういう描写が美味しかったかもしれないが、
「美人で生意気で、女だったら好みのタイプ。マヨネーズかけて食いたい」とか、
中学男子が言うのだろうか。言ってもいいけど、なんか。すいません、引きました。
豪の笑顔が好きだったが、シリーズが終わる頃にはこんなにシリアスに、
ある意味悲壮になっていくのか?そういう関係性って幸せなのか。よくわからん。
まだ中学一年なのに。赤ん坊ではない、とはわかるけど。
うーん、だめだ、好意的に書けない。ヘンな抗体ができてしまったかもしれない。

自分が邪道な読み方をしたために失敗した典型。
楽しみにしていたので残念。いったんクリア、きちんと本編から入りなおします。
Tracked from 粋な提案 at 2010-09-05 23:56
タイトル : ラスト・イニング あさのあつこ
大人気小説「バッテリー」。あの伝説の試合がここに──!! 全国劇場公開される人気小説「バッテリー」。その中でも屈指の人気キャラクター・瑞垣の目を通して語られる、巧、豪、門脇らのその後とは──。ファン速..... more
by michiko0604 | 2007-10-13 01:01 | | Trackback(1)